全くなんて朝だ。
最悪の目覚めだ。
現実逃避したよ。
SLEEPって歌みたいに。
2回も3回も寝た。
どうせいつもの悪い夢だろ?って。
起きたら、ああ!夢で良かった!
って、そうなんだろ?って。
人をからかうのもいい加減にしろ!って。
5回目に起きた時に、
ああ、夢じゃないのか。
でも、夢の中みたい。

12歳の時に彼の歌を聴いた時、
人生を決めたんだ。
俺はこの人みたいになる、って。
多分、一緒に聴いてた母上には、
そう伝えたと思う。

7年後、初めて彼のコンサートに行った。
ってことは、19歳だったのか。
一番のお気に入りの服で行ったの覚えてる。
きっと全然似合ってなかったジャケット。濃い紫の。
東京ドームだったんだけど、ラッキーな事に最前列のド真ん中で。
聴き込んでいった「Diamond and Pearls」のツアーだったから、
とてもファンキーでゴキゲンなショウなんだけど、
俺は感極まっちゃって、棒立ち。
踊り狂う5万人の観客の中、最前ド真ん中の棒立ちな未成年。
を、

見下ろして驚いてる彼と目が合った気がしたんだ。
お前はなぜ踊らないんだい?って目を見た気がする。
もちろん、気のせいなんだけど。

作曲や作詞で悩んだ時、
彼ならどうするだろう?って憧れを燃やした。
もう音楽を辞めようって落ち込んだ時、
いや、いつか彼に会って、
1992年の東京ドームを覚えてる?
俺、最前で棒立ちで泣いてたんだぜ?
って言うんだ!って立ち上がった。
何度も何度も。

「Purple Rain」を、まだ聴けずにいる。
つい先週も車で聴いてたのに、今日はまだ聴けない。
アナログ盤のジャケットを眺めながらこれを書いてる。

今夜は世界中に紫の雨が降る。

             No. 666 2 U。